高校1年生の数学Ⅰの授業で「図形と計量」という単元の学習がスタートしました。この単元は「サイン、コサイン、タンジェント」を学ぶ最初の機会で、公式(呪文?)の暗記が多く見えがちな単元です。しかし、この単元の内容は実は測量や建築など、私たちの実生活のさまざまな場面で活用されている「社会を支える数学」です。そこで第1回目の授業で、定義の確認や公式の計算を学ぶ前に、まず「校舎の地面から3階までの高さを実際に測るにはどうしたらいいか?」という授業を行いました。
生徒たちは、中学校までに学んだ図形の知識(相似や三平方の定理など)を総動員して、どうすれば校舎の高さを導き出せるかをグループごとに考えました。三角定規を使用して求めたり、はたまた自分の写真を撮り「自分何人分か」を考え求めようとしている人もいました。机で学んだ数学を身近な課題と結びつけようと皆頑張っていました。実際に予想を立てたうえで各グループが考えた方法で値を出しました。その後、3階から実際にメジャーを使って測ってみると、予想とかなり近い値が出てきて驚いていました。
授業の後半では「三角定規を使う方法だと、距離が少し変わるだけで求めるのが困難になるけれど、これから学ぶ『三角比』を使えば、どんな場所でも簡単に高さが計算できるようになる」という今後の展望も示しました。
生徒からは「実際に値を求めてみて数学の有用性が感じられた」「これから学ぶ内容の目的が見えて、モチベーションが上がった」といった声が聞かれました。
単なる計算スキルの習得にとどまらず、「数学の有用性や面白さ」を肌で感じる、充実した学びの時間となっていれば嬉しいです。


